遺言書7つの誤解 その5:『もう遺言してあるから大丈夫』 

まず根本的に遺言は、遺言“書”にしてはじめて意味があるので上の言葉自体が間違いです。


口約束という言葉があります。
家族だから、親友だから、信頼できるから、と契約書を交わさない人は残念ながら多いですが、

1万円レベルじゃありません。 ン千万、ン億、誰が本家を継ぐかなんて話になった場合はその子孫代々に関わることです。

小さいころからずっと言い聞かせていたとか、

成人してからも家族全員で集まった時に話したり、

と全員の共通認識がなければまったく意味がありません。

たいていは別々に言っていることが多く、

長男には 

「お前たち夫婦にはなにからなにまで世話になった。家はもちろん好きにしていいし、弟たちにはろくに最近は会うことがなかったし、いくらか渡してあとはお前が仕切ってくれ

 

次男には 

「今は長男に面倒をみてもらっているが、あいつには家のリフォームとか旅行とか生活費にお金はずいぶん出した。本当に信頼しているお前になるべく多く残したいから、機会を作って孫を連れてこれからも遊びに来てくれ。」

 

末弟には 

「厳しい世の中で出費も多く生活も大変だろう。兄貴たちにも後のことはよく言ってあるから、みんなで分けて兄弟仲良くしていってくれ。」

 

……どれも嘘のことを言っているわけではないようです。

 でもその時がきたら3人とも言いますよ。
「おれはちゃんと親父から直に聞いている。」と。

 

 →→誤解その6 「一度作ったら財産を使えなくなる」

 →→保険料贈与としての相続対策

お父さんも…こんなはずじゃなかったのに… しっかりした対策さえうっておけば…
お父さんも…こんなはずじゃなかったのに… しっかりした対策さえうっておけば…