相続における話し合いというのは、亡くなった方の相続人のみで話し合うべきです。
多くは兄弟本人たちは仲もよく、全然もめる気などないんです。
ここに相続権のない、相続人の奥さんや親戚などの第3者がからんでくると
まとまるものもまとまらなくなる可能性が非常に高い。
「法定相続分はこれだけだから確実にもらわないと」
「義兄さんのとこは家をもらうんだから、その分に見合うお金は払え」
「私は生前これだけ苦労したんだから・・・」
・・・などなど。
それは自分の親の相続の時にやってくれ、と。
でもだいたい「うちのがこう言っているので・・・」とまとまるはずの兄弟たちがギクシャクしてきます。
弊所での案件でひとつ例を。
お父さんが亡くなって相続人は奥さんと子ども3人、
「もう1から全て任せたいのでお願いします」ということで受任しました。
お父さんが亡くなってしまい悲しくて涙ながらのお話を伺いました。
確かに口座は多いけど預金額が少なかったので
他に口座はないだろうか、もらえる年金はないか、等調査し続けていたら1本の電話が。
「子どもの○○ですけどもう仕事をやめてください」
・・・・他に子どもがいたのか!?
が、戸籍のどこにも出てこない。
調べていくと奥さんのその前旦那さんとの子だとわかりました。
・・・お前は誰だ!!
離婚後、疎遠だったうえに亡くなった方とはなんの関係もないわけです。
相続人の方たちに泣きながら頼まれたのに、
そんな意味の分からない電話1本でやめられるわけないので業務は続けます。
すると今度は1通の内容証明が。
「ここに相続業務の中止を指示します。契約破棄の書類にハンコをおしますので云々」
みたいなことが書いてあるわけですよ。
「母親の代理だ」とも言い張る。
・・・だからお前とは契約していないし一切の権利もない!!!
・・・自分の父親のときに好きにやれ!!!
と言いたいのをこらえ
「契約破棄は契約した本人自身じゃないとできない」と説得して(納得しないが)
ご本人たちにも事情を説明の上、あとは自分たちでできるまで作った書類を渡して身を引きました。
弁護士にも待機してもらって電話とかも全部録音しておきました。
・・・血の繋がっていない人の財産でもほしかったのでしょうか。
残念ですが、最後までご依頼者の力になれなかったのはその案件くらいです。
だからHPで受任後の解決率は97%以上といっているけど正確には99%以上ですね。
これはかなり極端な例でしたが
とにかく相続権のない方がからむと大変なことになるので
今後の親族関係を考えたら絶対やめるべきです。
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