親族間で不動産の名義変更をする場合はどうなるか?
親の名義である自宅を子の名義に変えたい。よくある相談です。
親子間ならタダで、または安く
自宅の名義変更ができる!?
・・・国はそんなに甘くない。
親族間で不動産の名義変更をする場合はどうなるか?
親の名義である自宅を子の名義に変えたい。よくある相談です。
不動産の名義を変えるということは、その財産の価値が移るということです。
ということは、単純に自宅不動産の名義変更をした場合は
親から子にその分だけの「贈与」をしたということになり、贈与税の対象となります。
では贈与ではなく、一応お金を払って名義変更をした場合にはどうなるか。
よくある話で
親子間だから安くしよう、と時価や相場の5分の1を払って売買したとします。
本来であれば、その不動産を手に入れるのに、時価相当の金額を払わなければならないはずが
お互いが納得しているからとはいえ、身内どうしだと簡単に手に入れることができてしまいます。
このような場合には、時価と著しくちがう差額について、
やはり親から子に贈与されたものとして贈与税の対象となってしまいます。
また同じ自宅不動産の名義変更にしても「贈与」となると
相続の時とはちがい、法務局に支払う登録免許税が5倍。
不動産取得税も払わなければならないので、税金だけで約10倍になったりします。
(相続で名義変更する時は取得税は免除)
贈与税は相続税を補うために作られました。
どういうことかというと
資産家が多額の財産を残して亡くなると、当然相続税は高額になります。
その相続税を減らすために、
資産家は生きているうちに妻や子どもたちに財産を渡してしまえばよい、と考えるでしょう。
しかし、生きているうちにあげてしまうことで相続税を減らせられるならば
相続税を払う人などいなくなってしまいます。
一部の人だけが関係ある贈与や売買と違い、
ヒトは必ず亡くなるので、
これでも相続に関わる税金は安く設定されているのです。
結局
生前に名義変更することで相続の時の10倍くらい税金が変わってくるなら
遺言書で指定しておいて、
相続が起きたときに渡すことができればよい、ということになってくるのも仕方がないことです。
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